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空き家の整理は、想像以上に時間も労力もかかる作業です。何から手をつければよいのか、自分で整理すべきか業者に依頼すべきか、費用はどれくらいかかるのかなど、わからないことだらけで不安を感じている方も多いでしょう。
親が施設に入居したり亡くなったりして、実家が空き家になってしまうケースは少なくありません。しかし、空き家をそのまま放置すると、建物の老朽化が進むだけでなく、近隣トラブルや税金の負担増加といった深刻な問題につながる可能性があります。
本記事では、空き家を整理する必要性や放置するリスクから、具体的な片付けの手順まで、実家が空き家になった際に知っておきたい情報を詳しく解説します。
この記事でわかること
計画的に進めて、円滑に空き家の整理や片付けなどの問題を解決しましょう。

空き家を放置すると、建物の劣化だけでなく、法律上の問題や経済的な負担が生じる可能性があります。
まずは、空き家問題の現状と、片付けを検討すべきタイミングについて確認しましょう。
日本全国で空き家の数は年々増加しており、深刻な社会問題となっています。国土交通省が実施した統計調査によると、全国の空き家数は2013年には約820万戸に達し、総住宅数の約13.5%を占めていることが報告されました。この数字は、約7軒に1軒が空き家という計算です。
特に地方圏では高齢化や人口減少の影響により、実家が空き家になるケースが増えています。相続しても住む予定がない、売却したくても買い手が見つからないといった理由で、結果的に放置されてしまう空き家が後を絶ちません。
また同調査によれば、空き家のうち賃貸用や売却用・別荘などの二次的住宅を除いた「その他の住宅」に分類される空き家は約318万戸存在します。これらの多くは適切な管理がされておらず、今後も増加が予想されています。
空き家を放置すると、さまざまなリスクが発生します。最も深刻なのは、倒壊の危険性や衛生上の問題から「特定空家等」に指定される可能性です。特定空家等に指定されると、固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなり、税額が最大6倍に跳ね上がります。
また、適切に管理されていない空き家は、以下のリスクから近隣住民にも迷惑をかけてしまいます。
最悪の場合には損害賠償請求を受けたりする可能性もあるため、放置することは、金銭面だけでなく防犯上のリスクも高まります。
建物の老朽化が進めば、台風などの自然災害時に屋根材や外壁が飛散して、周辺に被害を与える危険性も無視できません。所有者には建物の管理責任があるため、こうした被害が発生すれば責任を問われる恐れがあります。
空き家の片付けを始めるべきタイミングは、いくつかのパターンがあります。
最も多いのは、親が亡くなり相続が発生したときです。相続手続きを進めるなかで、実家をどうするか決断を迫られます。売却や賃貸を検討するにしても、まずは家財道具を片付けなければいけません。
また、親が施設に入居して実家が空き家になった場合も、早めの対応が求められます。定期的な管理が困難になったタイミングで、将来を見据えた片付けを検討しましょう。
問題が深刻化する前に、計画的に片付けを進めることで、後々のトラブルを回避できます。状況に応じて、自分で片付けるか業者に依頼するか、最適な方法を選択することが大切です。

空き家の片付けは、計画的に進めることが成功のカギです。以下の5つのステップを順番に実行すれば、効率よく作業を進められるでしょう。
空き家を片付ける流れについて、順を追って解説します。
空き家の片付けを始める前に、まず建物の状態や残されている家財の量を正確に把握しましょう。
空き家の広さや片付けなければいけない家財道具の量に応じて、整理に必要な手間や期間は変わります。特に業者に整理や片付けを依頼する場合は、現状把握はより正確な見積もりを取るうえでも役立つでしょう。
次に重要なのが、片付けの目的を明確にすることです。空き家を整理した後の選択肢として、主に以下が挙げられます。
目的によって、片付けの内容や程度が大きく変わります。売却や賃貸を考えている場合は、なるべくきれいな状態にして価値を高める必要があります。一方、解体を前提とするなら、最低限の片付けで済ませることもできるでしょう。
目的が定まっていなければ無駄な作業が増えたり、二度手間になったりする可能性があります。家族や相続人がいる場合は、全員で話し合って方針を決めておくことが大切です。
片付け作業の最初のステップとして、貴重品や重要書類の確認と仕分けを済ませましょう。仕分け作業を最初に済ませておかなければ、大切なものを誤って処分してしまうリスクがあるため、注意が必要です。
| 仕分けして保管すべきもの | 品物の例 |
|---|---|
| 金銭的な価値があるもの | 現金、通帳、キャッシュカード、印鑑、貴金属、骨董品などの貴重品 |
| 整理後に必要な書類 | 不動産の権利証や登記簿謄本、契約書類、保険証券、公共料金の契約書類などの手続き書類 |
| 家族の思い出や大切なもの | アルバム、写真、手紙など |
特に貴重品や貴金属は、引き出しの奥や仏壇の中など、予想外の場所に隠されていることもあるため、くまなく確認しましょう。また、書類も相続手続きや各種解約手続きに必要となるため、必ず保管することが大切です。
また、アルバムや写真・手紙など、家族にとって価値のあるものです。そのまま残すほかデジタル化して保存する方法も検討しながら、慎重に扱いましょう。この段階で見つかった貴重品や重要書類は、専用の箱や袋にまとめて、安全な場所に保管しておくことをおすすめします。
貴重品の確認が終わったら、次は残されている家財道具を「残すもの」「売るもの」「捨てるもの」の3つに仕分けします。この作業が整理の中心となり、最も時間がかかる部分です。
| 仕分け | 品物例 |
|---|---|
| 残すもの | 自分や家族が使う予定の家具や家電・思い出の品 |
| 売るもの | 状態が良い家具や家電、ブランド品・骨董品類 |
| 捨てるもの | 破損していたり古すぎて使えないもの |
家族にとって必要なものは残して、不要なものは売却または処分しましょう。特に売却できるものを積極的に買い取ってもらえば、処分費用の足しにできます。
捨てるものの判断基準は、破損していたり古すぎて使えなかったりするものです。ただし、一見価値がなさそうでも、実は高値で取引されるものもあります。古い家電や着物・食器などは、専門の買取業者に査定してもらうと思わぬ収入になる場合もあるでしょう。
仕分けの際は、段ボールやゴミ袋を用意し、部屋ごとに分類していくと効率的です。1人で作業するのが大変な場合は、家族や親戚に協力を依頼しましょう。判断に迷うものは写真に撮って、後で相談できるようにしておくとスムーズです。
仕分けが完了したら、不用品を適切な方法で処分します。処分方法はいくつかあり、品目や量によって使い分けると、費用を抑えられます。
自治体のごみ回収を利用すれば、費用を抑えて不用品を処分できます。ただし、回収日が限られていたり、自分で運び出す必要があったりするため、時間と労力がかかる点に注意しましょう。
特にテレビやエアコンなど家電リサイクル法の対象品目の対象となる家電類は、家電量販店や指定引取場所に持ち込んで、リサイクル料金を支払って処分します。パソコンも資源有効利用促進法により、メーカーによる回収が義務付けられているため、確認のうえ不要な場合は処分しましょう。
一方で、まだ使える家具や家電はリサイクルショップに買い取ってもらうか、引き取りサービスを利用することがおすすめです。フリマアプリやネットオークションを活用すれば、自分で売却できます。
不用品回収業者に依頼すれば、まとめて処分できて手間がかからない一方、費用は高くなる傾向があります。業者選びは慎重に行いましょう。
不用品の処分が終わったら、空き家全体の清掃と整理を行います。長期間住んでいなかった家は、ホコリや汚れがたまっているため、丁寧に掃除しなければいけません。
各部屋の掃除をするほか、放置された庭は、害虫の発生源となる恐れもあるため、屋外や外装も掃除しましょう。同時に、室内の害虫対策も済ませておくと、近隣トラブルの防止だけでなく、将来的にその家屋に住む方にも配慮できます。
合わせて、清掃が完了したらライフラインの契約解除手続きに進みましょう。ただし、売却や賃貸を検討している場合は、内覧時に必要となるため、電気は残しておく選択もあります。
最後に、戸締りと防犯対策を徹底しましょう。窓やドアの施錠はもちろん、郵便受けに郵便物がたまらないよう転送手続きをしておくと安心です。定期的に換気や見回りをして、建物の劣化を防ぐと、トラブルのない空き家の引き渡しを目指せるでしょう。

空き家の片付けにかかる費用は、間取りや荷物の量・作業内容によって大きく異なります。
| 間取り | 片付け費用の相場 |
|---|---|
| 1〜2部屋 | 3〜10万円 |
| 3〜4部屋 | 15〜50万円 |
空き家の片付けには以下の費用が必要です。
人件費や出張費のほか、不用品の処分費用も必要です。家具や家電・衣類などの種類や量によって費用が変わり、特に家電リサイクル法の対象品目は別途リサイクル料金がかかります。
また、ゴミ屋敷状態や長期間放置されていて特殊清掃が必要な場合は、追加料金が発生します。悪臭の除去や害虫駆除・床や壁の消毒作業などが含まれ、通常の清掃よりも高額になる傾向があります。
自分で片付ける場合でも、ゴミ処理費用やレンタカー代・清掃用品代などが必要です。時間と労力を考えると、業者に依頼した方が結果的に効率的なケースもあります。複数の業者から見積もりを取って、費用とサービス内容を比較検討しましょう。

空き家の片付けを自分で行うか業者に依頼するかは、状況によって判断が分かれます。以下のようなケースでは、業者に依頼することを検討しましょう。
空き家の整理を不用品回収業者に依頼することをおすすめするケースについて、それぞれ解説します。
実家が遠方にあり、頻繁に通うことが難しい場合は、業者に依頼するメリットが大きいです。片付け作業は数日から数週間かかることも珍しくありません。そのたびに遠方から通うのは、交通費がかさむだけでなく、仕事や家庭との両立に無理が生じる場合もあるでしょう。
しかし、業者に依頼すれば、一度の立ち会いで作業を完結させられます。事前に見積もりを取って、作業日程を調整しておけば、当日は業者に任せて効率よく片付けを進められます。鍵を預けて作業を依頼できる業者もあり、どうしても立ち会えない場合でも整理を任せられるケースがあります。
また、遠方に住んでいると、不用品の処分方法や地域のルールがわからないことも多いでしょう。地元の業者であれば、自治体の回収ルールや処分方法に精通しているため、安心して任せられます。
移動の負担や時間的コストを考えると、業者に依頼した方が結果的に経済的というケースも少なくありません。見積もり時に遠方であることを伝えて、立ち会いの回数を最小限にできるプランを相談しましょう。
仕事や育児・介護などで忙しく、片付けに十分な時間を割けない場合も、業者への依頼を検討すべきです。空き家の整理や片付けは時間がかかる作業で、週末だけ作業しても数か月かかることも珍しくありません。
特に、相続税の申告期限や売却の契約日などで片付けの期限が迫っている場合は、迅速な対応が求められます。業者に依頼すれば、数日〜1週間程度で作業を完了させられるでしょう。
また、仕事の合間に少しずつ片付けようとすると、中途半端な状態が続き、かえってストレスになることもあります。まとまった休みが取れない場合は、最初から業者に依頼した方が精神的な負担も軽減できるでしょう。
見積もり時に希望の完了時期を伝えれば、それに合わせたスケジュールを組んでくれる業者もあります。急ぎの場合は即日対応や短期間での作業が可能な業者を選びましょう。
何年も片付けをせずに放置された結果、家財道具やゴミが大量に積み重なってゴミ屋敷のような状態になっている場合は、個人での片付けは困難です。このような状況では、専門の業者に依頼することを強くおすすめします。
ゴミ屋敷化した空き家には、通常の片付けに加えて、仕分け作業や大量の不用品運搬が必要です。1人や家族だけで対応しようとすると、数か月かけても整理がまったく進まないケースもあります。また、重い家具や家電を運び出す際に、けがをするリスクも高まるでしょう。
不用品回収業者は、大量の荷物を効率的に処分するノウハウと設備を持っています。トラックや作業員を複数手配して、短期間で作業を完了させられるため、ゴミ屋敷の片付けに慣れた業者であれば、どのような状態でも対応を任せられるでしょう。
長期間放置された空き家や、孤独死などが発生した物件では、通常の清掃では対応できない特殊清掃が必要になる可能性もあります。このような場合は、特殊清掃に対応できる専門業者に依頼しなければなりません。
特殊清掃とは、遺体の腐敗による体液の染み込みや悪臭の除去、害虫駆除・消毒作業などを指します。これらの作業には専門的な知識と技術、特殊な薬剤や機材が必要で、個人で対応できません。
また、カビが広範囲に発生していたり、ネズミや害虫が大量に発生していたりする場合も、専門業者の力が必要です。適切な処理をしないと、健康被害や建物の劣化が進行してしまいます。
特殊清掃業者は、作業後の消臭や除菌も徹底して行います。売却や賃貸を考えている場合、完全に臭いや汚れを除去しなければ、資産価値が大きく下がってしまいます。
初期費用はかかりますが、長期的に見れば専門業者に依頼する方が確実です。見積もり時に現状を正直に伝えて、適切な対応を相談しましょう。

実家が空き家になった場合は単なる片付けだけでなく、家族間の調整や法的手続きなど、さまざまな注意点があります。
実家が空き家になった際に必要な準備や片付けのポイントを押さえて、トラブルを避けましょう。
実家の片付けを始める前に、必ず相続人全員で話し合い、合意を得ることが重要です。特に相続が発生している場合、勝手に片付けを進めてしまうと後から親族間でトラブルになる恐れがあります。
実家の整理や片付けにおいて、ありがちな親族とのトラブルとして以下をご覧ください。
大切なものや価値のあるものを独断で処分してしまうと、後から返還を求められたり、遺産分割でもめたりする原因になります。
話し合いの際は、片付けの目的や方法・スケジュール・費用の分担などを明確にしましょう。遠方に住んでいて参加できない親族がいる場合は、写真や動画を共有しながら進めると、認識のずれを防げます。
全員が納得した上で片付けを進めることが、円満な相続の第一歩です。難しい場合は、弁護士や行政書士などの専門家に相談することも検討しましょう。
片付けを始める前に、空き家をどのように活用するか方針を決めておくのも大切です。なぜなら、活用方法によって片付けの程度や必要な作業内容が大きく変わるためです。
| 片付けの目的 | ポイント |
|---|---|
| 空き家を売却する | できるだけきれいな状態にして、リフォームの必要性も検討する |
| 賃貸物件にする | 入居者が快適に暮らせるよう、必要な修繕やリフォームを検討する |
| 解体して更地にする | 建物が古く倒壊リスクがあり修繕費が嵩む場合に検討できる |
リフォームが必要かどうかも含めて、不動産業者に相談しながら進めましょう。物件として買い手・借り手を見つける際は、水回りの設備交換や壁紙の張り替えなど、ある程度の費用をかけて物件の魅力を高めることが、安定した賃料収入を得るポイントです。
一方で、建物が古くて修繕費がかさむ場合や、売却しやすくするために更地にすることも、選択肢の1つです。ただし、解体後は固定資産税の優遇措置がなくなるため、税負担が増える点に注意しましょう。
いずれの選択肢も、メリットとデメリットがあります。家族で十分に話し合い、専門家の意見も参考にしながら、より良い活用方法を決めることが大切です。
実家の片付けで最も悩むのが、思い出の品をどう扱うかです。写真やアルバム・手紙のほか、家族が大切にしていた品など、捨てるにはためらってしまうものはたくさんあります。
特に量が多い場合はすべてを残しておくことは現実的ではないため、本当に大切なものを選別する必要があります。写真やアルバムは、デジタル化してクラウドやHDに保存する方法がおすすめです。物理的なスペースを取らず、劣化の心配もありません。
手紙や日記など、文字情報が中心のものも、スキャンして保存できます。親の愛用品や趣味のコレクションについては家族で形見分けをしたり、一部を記念に残したりするなど、広い選択肢から保存方法を検討しましょう。
なお、仏壇や位牌・神棚などは、処分する前に魂抜きやお性根抜きなどの供養が必要です。菩提寺や近隣の寺院に相談して、適切な手続きを行いましょう。その後、仏具店や専門業者に処分を依頼できます。
思い出の品を整理する際は1人で判断せず、家族で話し合いながら進めて、納得のいく方法での片付けを目指しましょう。
実家が空き家になった原因が相続の場合、片付けと並行して相続手続きを進める必要があります。相続税の申告期限は、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内と定められており、この期限に遅れると延滞税などのペナルティが課されるため、注意が必要です。
相続手続きは、主に以下のステップで進めなければいけません。
特に不動産の相続登記は2024年4月から義務化されており、3年以内に手続きを完了しなければなりません。片付け作業と相続手続きを同時に進めつつ、片付け中に見つかった通帳や権利証・契約書類など、相続手続きに必要な重要書類は紛失しないよう、しっかり保管しましょう。
相続放棄を検討している場合は、遺品に手をつける前に注意が必要です。勝手に遺品を処分したり使用したりすると「相続を承認した」とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。相続放棄を考えているなら、弁護士や司法書士に相談してから片付けを始めましょう。

空き家の片付けは、単なる不用品処分ではなく将来を見据えた重要な作業です。放置すればするほど、建物の劣化や税負担の増加・近隣トラブルなどのリスクが高まります。早めに着手して、計画的に進めましょう。
自分で片付けるか業者に依頼するかは、物量や状況・時間的な余裕によって判断することが大切です。遠方に住んでいたり、ゴミ屋敷化していたりする場合は、専門業者の力を借りる片付け方法も検討しましょう。
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